[1929]M.DOUDET-NAUDIN Chambetin Grand Cru

ドュデ・ノーダンは19世紀から続くブルゴーニュのワイン生産者。長熟なものを好み、いや好みすぎてたまに以上に古いものをだしてくる。これもその1本。ワイナリーの倉庫に壁を作り、ナチス・ドイツから秘匿して戦争を超え、世紀を超えて我が家に来たらしい。コルクはリコルクされたものでまだ新しい感じ。味わいは最初古酒独特の香りがする。やや飲みづらい。しばらく空気に触れさせると熟成したピノ・ノワールの、大人の甘みというか苦味というか。寄せては返すように味と香りが移ろう。

それなりの値段のシロモノだったが、自分の知らない時代のワインは面白い。今のワインは洗練されているが、なんとなく端正さに目が行き過ぎていろいろ濁りなどもあるが厚みがあるというか、コクがあるというか。強いわけじゃないけど奥行きのある美味しさがあった。それに全然ヘタれない。長く長くグラスの中にあってもいい香りだけ発散したらおしまい、なワインじゃなかった。

購入元:楽天尾張一宮 河野酒店
購入時期:2013/4

ドメーヌのサイト:http://www.doudet-naudin.fr/