1988年ジュヴレ・シャンベルタン特級畑テイスティング@ワイズ ワイン ギャラリー銀座

http://www.yswinegallery.com/tasting/tasting.html のリンクをもらってみていたら、飲んだことの無い88年のシャンベルタンをやっているというではないか!ということで


 Domaine Pierre Gelin 1988 Mazis-Chambertin
澱がけっこうはいっていたりする。最初は熟成ワイン独特の湿ってくぐもった香りというよりも匂い。いままで駄目だった古酒はこの後不快度が急速に上がるのだが、これはそこから茸やら煙草やら栗や炒った豆のようなものがもくもくとしてくる。色は既はいないもののぼんやりとした赤身。エッジのオレンジ感はとぼしくまだまだーなようだ。
FAIVELEY 1988 MAZIS-CHAMBERTIN
最初は飲みづらいという感じだったが、最後によりおいしいマジはこちらだったようにおもわれる。いろはこちらの方が澄んでいる。香りは嫌な部分は少なかったので、黒糖お出汁系がすぐにやってくる。剛性があるというかボルドーほどではないにしても南の方のワインに近い印象をもつ。21世紀のピノノワールと比べるとなんだか違うものだった。エレガントさなんて無い。が、良い意味でパワーピノを味わえた。目指すワインの味は時代とともに相当変わっているともかんじる。



Domaine Trapet 1988 Latricières-Chambertin
ちょこっとつまらなかったかもしれないが、明らかにマジ系とは違った。コチラのほうが無機的で金属をイメージする。マジのほうは細工の素晴らしい木工細工。そういう違いだった。香りは強さに差はあっても種類に大きな違いはないと思う。サーブしてくれた方によるとテロワールをよく表現された一本だとか。他の生産者が同様かどうかは個々の表現力に依存してしまうのでそう思い込むのは難しいが、あきずに長く飲めるのはマジよりもラトリシエールかもしれないと 思う。

80年代のワインのゴールはこういう感じということを実感。今の流れの先に80年代のワインがあるとは思えなかった。そういう意味では異なる方向性の行き着く先を見ることができて楽しかった。また、生まれた時期や食べて育ったものなどによって相当違うということを改めて実感。

締めにDomaine Didier Dagueneau 2007 Blanc Fume de Pouillyを1杯。2006に比べてなんだか飲みやすい気がした。うまかった。初夏の陽気によくあっていた。

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Domaine Trapet
Domaine Pierre Gelin
FAIVELEY

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